自閉症やアスペルガー症候群は一時期、「賢そうな顔をしている」「美形だ」と言われた時期があったようです。
とはいえ、この記事にたどり着いたということは身近な方を「もしかして自閉症なのでは?」と思ったことがある、または自閉症って見た目の特徴があるのか知りたいと気になっているのではないでしょうか。
結論からいいますと「自閉症に特徴的な顔つき」というものはありません。
なぜかとうと「自閉症やアスペルガー症候群と診断される基準は見た目ではない」からです。
行動によって定義されているものです。
自閉症は見えない障害と言われています。
ですが、見た目という観点であれば「自閉症に見られやすい行動」(頻度)を観察することで見ることでわかる自閉症の特徴というのがわかると思います。
今回の記事を最後まで読むと、自閉症でみられやすい「目でわかるもの」がわかるようになります。
それでは記事を公開します。
自閉症は顔付きで分かりません(4つの行動を見てください)
①くるくる回る(常同行動)
自閉症ではその場でくるくる回ったり、体を左右に規則的に揺らしたり、ぴょんぴょん飛び跳ねたりすることがあります。
部屋のリビングの机の上に登って、ジャンプしながら電気のコードを引っ張ってつけたり消したりするという反復的な行動も見られることもあります。
(これは筆者の子どもが本当によくやっていました。)
自閉症の診断基準(DSM-5)でも「常同的・反復的な言語・運動あるいはものの使用」というのがあります。
繰り返しや反復性のあるもの、エコラリアなどの特徴がみられます。
②物を並べる(同一性保持・反復的動作)
自閉症ではモノを一列に並べることがあります。
ミニカーだったり、小さいものを並べたりすることがあるようです。
これは想像力の質的障害(イマジネーション障害)のためだと思われます。
③動作のぎこちなさ・歩き方や姿勢がフニャフニャしている
見た目ではありませんが、動き方の動作がスムーズに見えないことがあります。
これは筋肉の協応がうまくいかないためです。
詳しくはこちらの記事をごらんください。
【発達障害】自閉症の診断基準にない特徴②不器用・運動発達の異常
運動の不器用さとして症状が出ることもあります。
姿勢や歩き方の不自然さ・ぎこちなさは多くの自閉症で見られると報告されています。
筆者の息子もフニャフニャと頼りない歩き方をしたり、手が前にのびてだらりとしているような走り方をしていました。
④横目でチラリとみる(目があいにくい)
自閉症のでは「目が合いにくい」ことがあります。
目を自然にあわせて、自然にそらすというのは私たちは自然にできていることなのです。
ですが、自閉症では意識しないと「目をあわせる」という視線の置き場所がよくわからなくなることがあります。
目を見ると不安になる、という本能的な理由から「目を合わせるのが苦手」な人もいますし、言語機能に遅れのないアスペルガー症候群の方の場合はこのような理由から目を合わさないようです。
相手はどこにいるのか判っているのに、なぜ相手を見ようとするのですか
自閉症の方には「目をあわせることは相手の表情を読むために必要なことである」ことや、社会的に相手に応答するというためのものであることを教える必要があります
これらのように、目線の合わせ方などの奇妙さは、見た目どうように観察可能(目にみえる)と思いますので、顔つきではありませんが、チェック項目になるかなと思います。
【体験談】筆者の息子の場合
すぐに寝そべる
筆者の息子の場合、見た目の行動で特徴的だったな、と思うのが「すぐに寝そべる」です。

みんな寝そべるだろう。もっと詳しく!
これは、道路だろうがお店の中だろうが場所を問わず「寝そべる」という行動がよく見られていたのです。
後になってから、本人になぜ寝そべっていたのか理由を聞いてみました。
すると、本人いわく「歩くのが面倒くさかったから」でした。
どうやら、発達障害の子供は特に「意味がないこと(自分にとってやりたくないこと)」つまり動機がないとできないということがあるようです。
「歩いて何の意味があるの?」ということです。
確かに幼少期、子供の意思ではなく基本的には親の意思によって多くの子供は買いものやお出かけに付き合わされている形になっています。
蛇足ですが、歩いてくれない時は筆者は次の対策を打っていました。
具体的に子どもに次の行動の見通しとそれによって得られるメリットを伝えることが効果的でした。
スーパーで寝転がって動いてくれないのならば「お会計して家に帰ったら好きなテレビを見ようね(見れるよ)」などです。
とても簡単ですが、効果はあります。
自閉症を詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
まとめ
自閉症の特徴的な顔つきというものは、専門書などで私が調べた範囲では明確な根拠となるものがありませんでした。
ただ、自閉症は見えない障害ですが行動の特徴は見えますので、ある程度観察はできると思います。
気になるようでしたら、自己判断はしないで医療機関で診ていただければと思います。
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