検索ワードを見ていると「自閉症かどうか心配・知りたい」というニーズが多いようです。
私のブログへの流入のキーワードもそんな感じです。
知恵袋でも「目が合わないので自閉症ではないか?」と心配する質問が結構あります。
ですから、今日は筆者の息子の経験も踏まえて「自閉症の目の合わなさってどういう感じ?」を書こうと思います。
【自閉症】目が合わないのは自閉症?
筆者の息子は目はあっていました
筆者の息子は「高機能自閉症」です。
高機能自閉症とは、ざっくりいうと知的障害のない自閉症のことです。
自閉症といっても、人それぞれ症状の出方に違いがあります。
ですから、自閉症の参考にするなら「同じ程度のお子さん」を見るのがいいのかなと思います。
まず、自閉症はよく目が合わない・合いにくいといって言われています。
そして「目があっても笑いかけない」とも言われています。
でも、そんなことはなくて、息子は目が合ってましたし、笑ってくれてました。
それよりも、「見るときはじっとみる」自然にみれなくて「ちらり」と流し目で見るような感じの不自然な見方をするってことのほうが多かったです。
ですから、目が合うから「自閉症ではない」とは言い切れないです。
注意ポイント
それよりも、目の合わせ方の不自然さに注目して観察してみてください。
- じっとみすぎる(凝視がおかしい)
- お母さんがみた方向や目線を追いかけない
- 横目でちらりと見る
- 横目で流し目をしている
目線の合わせ方としては、こんな感じです。
ポイント
□「目が合わない・合いにくい」は自閉症の決めてにはならない。
うちの子自閉症では?と感じたきっかけは「同一性保持」(こだわり)がすごかったからです
目が合わないという項目で、自閉症の兆候を判断するのは難しいです。
息子の場合、「あれっ」と思ったのはミニカーを並べたから」です。
そして、そのミニカーに子どもの中で決められた番号がついていました。
ミニカーの列が乱れたり、順番が違っていると「ものすごい勢いでかんしゃく」を起こすのです。
ちょっと家事の合間に蹴っ飛ばしてしまうと大変です。
並び順がわからなくなるからです。
私は、自分で蹴っ飛ばして「列」が崩れても大丈夫なように、車の並び順を写真でとって、自分で直していました。
幼稚園から戻るまでに、写真をとっておいて、並び順にミニカーを並べておきました。
見慣れた車の位置関係がいつもと同じになっていないと不安になるみたいです。
これを「同一性保持」というみたいですが、これこそ自閉症の特徴なのです。
この「同一性保持」があったのをみた私は
(でも医者はなかなか自閉症と認めてくれませんでしたけど。)
同一性保持は、想像力の質的障害からきています。
「いつも通りのものがいつも通りの並んでいること」という秩序を本人の中で見出しているのです。
これが俗にいう「こだわり」になります。
こだわりの詳しいことを知りたい方は別記事「こだわりは2歳ごろからはじまります【イヤイヤ期で片づけていませんか?」をどうぞ。
これは、モノを並べるという事例で出るわけではなく、以下のような形で出ます。
・同一性保持(同一であることを保持する)=こだわり
(例)
- 「授業参観に親が来ているのに来ないでパニック」
- 「いつもと同じ道順じゃないとパニック」
- 「部屋の模様替えしたらパニック」
- 「いつもいない先生がいてパニック」
こちらが強まるのが、2歳前後からです。
ポイント
□同一性保持の有無を見てみよう。
【自閉症】目が合わないよりも「回転するものに没頭していないか」の有無を見てください
目が合わない以外で、自閉症を見分ける場合、回転するものへの興味も見ておくといいと思います。
自閉症は感覚に強く惹かれるということがあります。
自閉症の子ども自身がくるくる回っていることもあります。
自閉症はくるくる回るものが好きって本当?【息子の場合はタイヤ回し・室外機でした】
筆者の息子は「室外機」に夢中でした。
感覚刺激でうっとり(没頭している)があるかないか?です。
手のひらをひらひらさせて、手のひらの隙間からこぼれ出る光にうっとりしたりもします。
こんな感じだと思われます。
ポイント
くるくる回るものが好きかどうか?
【自閉症】目が合わないよりも「共同注意・注視」の有無をみてください
他の記事でも書きましたが、自閉症では「共同注意・注視」がでにくいです。
*共同注意の詳しい説明を知りたい方は、こちらの記事の項目に書いてあります。よかったらどうぞ。
共同注意は、筆者の息子を診断してくれた療育センターの「診断書」の項目にもレ点チェックで有無が書いてありました。
それくらい診断においても重視されているということです。
簡単にいうと赤ちゃんは「自分だけの世界(空間)」からしばらくすると「他者と自分という世界」になります。
すると「自分・他人・・・が見ているもの(例:ちょうちょ)」という対象物(ちょうちょ)を指さして教えたり共有しようとする発達過程のことです。
これが見られない・遅い・見られにくいのが自閉症に多いのです。
ポイント
お母さんが指さしたものに注目するかどうか?指差しや反応をみてください。
【自閉症】目が合わないよりも」「常動運動」の有無を見てください
他の記事とかぶってきますが、常動運動の有無をみてください。
具体的には
・くるくる回る
・ぴょんぴょん跳ねる
・手をひらひら・パタパタさせる
・体を揺する
・つま先で歩く
などです。
これも感覚の特異性と関連があります。
ポイント
□常動運動がみられるか?
筆者の場合、決め手は「同一性保持」と「くるくる回るものへの執着」
筆者の息子は目もあうし笑ってくれるし、単語の意味もちゃんとわかっていました。
ですが決めてとなったのは、「ミニカーを並べる(同一性保持)ことへのこだわり」と回転するものに没頭(室外機をずっと見る)の2点です。
目があっているから、笑ってくれるから自閉症ではないな。とは思いませんでした。
「真似っこしない」も入れようか迷いました。
ですが自閉症の特性がとても明確に出ているのが、この「同じ状態を保持しようとするこだわり」と「感覚への没頭」です。
ですから、「うちの子自閉症かしら」と心配している方は、「目が合う合わない」ではなくてこちらをより優先的にチェックしてみることをおすすめします。
まとめ
自分の子供が自閉症かも・・・と思うと心配だと思います。
一刻も早く、早期発見して療育効果の高い時期に適切な療育を受けさせてあげてくださいね。
自閉症では間違って覚えたことも習慣化(ルーティン化)しやすいのです。
ですから、早い段階から特に問題行動や表現手段の誤学習などは修正する必要があります。
小学生からだとちょっと遅いです。
この記事が早期発見の参考になることを心より願っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。