「自閉症の育児がつらい・・・」と思ったことはありませんか?
- 「頑張ってもムダだもん」
- 「どうせ定型にはなれないんでしょ?
- 「問題行動で手一杯なのにこれ以上どうしろというの」
わかります。
マイナスのスパイラルに入ってしまっている場合、その状態から抜け出すのはとてもエネルギーが要ります。
今回は自分でも抜け出したいけど抜け出せずにもがいている人向けに「自閉症の負のスパイラルから抜け出そう」というテーマでお送りします。
私が求めているのは「支援」じゃなかった
まず、負のスパイラルから抜け出すためには、あなた自身が自分を自覚していなければなりません。
ちなみに、表は、上から「無力感」 「絶望」 「承認欠如」っぽいものです。
これらは「辛い」という気持ちを引き起こすだい表的なものです。
つまり「子どもへの支援方法が不足している」ではなく「あなたの不足した感情っぽいもの」なのです。
ポイント
このように思ってしまっているあなたの場合、求めているのは自分の中にある「無力・絶望・承認」を打ち砕く何かです。
(セルフイメージの崩れは自分でなおすしかありません)
とても重要になってきます。
打ち砕く何かを自覚できていないと、周囲とのコミュニケーショントラブルや誤解が生まれてしまうことがあります。
その「打ち砕く何か(=この辛さをどうにかしてくれる何か)」とおきかえてみましょう。
この「この辛さをどうにかしてくれる何か」を無意識に支援という概念に求めてしまっていることがあるのです。
その通りなのですが
自覚①
「この辛さ」というのは、あなたの中の感情であることをまずしっかりと自覚してみましょう。
そして、もう1つ認識しておくといいことがあります。
満たされるじょうた
自閉症の子どもが家庭で穏やかに平和に過ごせること
当サイトは、マイナススパイラルに陥っている自閉症の親により役立つために、ネットのデータによって散見される母親の声の最大公倍数になるように作成していますのでご了承ください。
たいていの母親は、「おだやかな暮らし」を求めていると仮定します。
当サイトでは、「満たされていないものは何か?」の答えとして仮定の答えを表記しています。
ご自身の中で「明確・具体性」をもてるなら、そちらを優先してください。
ポイント
- 自分の「この辛さ」をなるべく自覚する
- 「この辛さ」は自分の感情であることを自覚しよう
- 「この辛さ」は支援とは別であることの区別をつける
- 私は「満たされてる状態」(辛くない)のはどんな状態か?明確にする
(この記事の例:子どもが家で穏やかに過ごせる)
人によって「私は満たされる」という状態は変わってきます。
【満たされる】のは自分。子どもや周りがしてくれることではない。
「満たされる状態がどういう状態か?」を明確化にしておくのは大事です。
なぜならば負のスパイラルになっていると、「満たされてる状態」を認識できなくなっていくからです。
おおきくいってしまうと「満たされているのに、満たされてるものに気づけなくなる」というのも起きてきます。
これは恩恵があるのに、恩恵があることに気づけないのと同じ構造です。
この記事は「負のスパイラルに陥っている親自身が自分、事として感情を変容させようとする意識へのきっかけ」を目的としています。
ですから、本来は「親の願い」(子どもにこうなってほしい)を明確化するときには、親の視点だけではなくて自閉症の子どもの視点も取り入れるほうがいいと思います。
このときに「どちらかに偏らない」ことに注意してください。
- 「子どもにどうなってほしいですか?」なんて私に聞かないでよ
- そんなの未来にならなきゃわからない
- 「子どもが決めることでしょ」
- 親が決めつけたら押し付けじゃない
自分が子どもにどうなって欲しいか?を40%くらいのイメージで考えてみるといいです。
- 方向性を親がもっていることで、子どもも導かれやすい
- 事業所が支援もやりやすくなる
なぜか、「子どもにどうなってほしいですか?」と聞かれることが「支援の押し付け」や「自己否定」として聞こえてしまう自閉症の親御さんが多いようです。
「満たされる」「辛い」は自分で決めてるもの。
ここで大事なのは「感情のすべての責任は自分にある」という感覚を持つことです。
例えば、年収2000万円でも「満たされないと本人が思えば」それは不満になるのです。
なので、繰り返しますが「子どもが穏やかに過ごせている」けれど「質問ばかりしてきてうざい」と感じてしまうと、それは「この子うるさい=不満」になります。
問題視をはずす
母親の自分自身は問題と思っているから「つらくなる」のですが、それが親の感情的な想いからであって決して「自閉症の子どもの問題」として取り扱わなくてもいいこともあります。
「変えられるわけないじゃん!!」
そう思うかもしれません。
しかし、ここは親の意識によって変えられるものなんです。
自覚②
まずは「私の辛さは変わらない」と思いこんでいることに気づきましょう。
ここから体験談(根拠づけ)なので、興味ない人は飛ばしてください。
私も、子どもの暴言がつらくてつらくてたまらなかったのです。
しかし、1年半~2年かけて「子どものわりとすごい暴言&壁を殴ったりする行動」問題視しないように意識していたら、スルーできるようになってきました。
これを
と問題視して感情を大きくしてても、どうにもならないのです。
- やめさせるか、やめさせないか?(親が耐えるということです)どっちか?です
なぜスルーして「つらかったものの辛さが減った」か?といいますと「辛いと感じる自分を変えようと思ったから」です。
自覚ポイント②
問題視していることやめる?「子どもにとってどんなメリット」「デメリット」
問題してることやめない?「子どもにとってメリット・デメリット」知っておく
問題視しなくていいか?の判断やメリット・デメリット(の推測)は、自分ではできませんでした。
療育の先生に相談して
「1人暮らしだったら問題ない」
「子どもは発散になっている(メリット)」
「ゲーム以外で興味あることを代替えできるものを探せたらいい(むずかしいけど)」
と説明されて、「判断の材料」はわかったのと「問題視しなくていいんだ」と思ったからです。
注意
息子の問題行動は、これって問題ですか?と聞いたわけではないです。問題視していた(辛い感情をすでに感じていた)のです。
相談して自閉症の行動や理由付けが、わかったからといって、私の「息子のゲームの暴言と癇癪による辛さ」が減るわけじゃありませんでした。
ただ、息子が暴言をはくたびに
「自分が怒らずに済むようにどうにか自分で対策しよう」
「これは私が嫌だって感じているだけ」
「私の感情コントロールと認識の問題」
と思って、自閉症の親のチャットコミュニティに「耐えています」と投稿して耐えたり、目的意識を持って行っていました。
もちろん、耳栓やヘッドホンで音楽は聴いたりもしましたが、耳がよすぎて殴る音とか(低音なので)貫通して聞こえて嫌でした。
部屋から「クソ死ねやーーー!!!!(どぅごぉん)」とか怖いし。
耐えるからといって、ストレスがたまることとは別です。
「(子の)暴言=感情(私)」の連鎖を断ち切るということは、「怒りの感情を暴言と条件付けない」という自分の怒りの反応の消去の日々でもありました。
でも、この説明を聞いたまま意識して実践しなければ「相談しても辛さが変わらなかった」という事実になるだけなのです。
アドバイスをもらったら、辛くなくなるわけでもなかったりします。
もちろん、意識していても、ときどき、耐えられず「子どもが暴れてつらいです」と療育の先生にLINEしてしまったことは、たぶん年に数回はあります。
しかし、療育の先生は解決策は教えたことをわかってくれているので、「それは前に教えたでしょう?」といわず放置してくれました。
(ありがとうございます)
数年かけて、暴言への自分の反応の強度を弱めることができました。
専門家も間違える。
あと大事になってくるのが「専門家・学校・心理士なども間違える」「キレイな回答ができないこともある」と知ることです。
すべての支援者や専門家が「正解」のアドバイスが一発でできないことを知っておきましょう。
流れとしては以下のとおり。
簡単な流れ
- とりあえず助言を実行する
- うまくいかなかったら
「試してもうまくいかなかった」と伝える - 自分では気づかないやり方の間違いを知れる
- 新しい方法を専門家が考えてくれる
- 新しいやり方で試す
- できた・できない報告する
- (繰り返し)
とりあえず信じて、検証してみましょう。
信じるか信じないか?も親が決めていいです。
やってみなければ、その人を信じるか信じないか?判断ができないこともあります。
しかし、話だけで信頼できると思うこともあります。
ポイント
厄介な点としては「私のことをわかってくれる=信じられる」と思ってしまうことがある点です。
そうしますと、「感情的にわかってくれる支援者」が素晴らしい支援者で、ほんとに子どものことを考えてアドバイスしてくれる支援者の評判が落ちてしまうこともあるからです。
「私のことはおいておいて、子どものために助言してくれてるな」と思いたいものですね。
なぜかよく見かける支援者たたきの親は「福祉サービスは母親の想いをまるでわかってない」と徒党を組んで怒っていたりします。
区
- 私のことわかってくれて、子どものこともわかる ①
- 私のことはわかるけど、子どものことはわかってない ③
- 私のことはわかってくれないけど、子どものことはわかる ②
- 私のこともわかってくれないし、子どものこともわかってない (論外)
ちょっと自分で書いてて「最後の文章」笑いました。
論外の人(私も自閉症もわかってくれない人)に、自閉症の親は振り回されすぎです。
ポイント
あなたもご自分で、優先度をかいてみましょう。
これは「対人関係」で分けておくと便利です。
例えば「自閉症の母親のコミュニティ」は「共感」を目的としてるので③として使う。
この心理士は「自閉症の理解は浅いけど、私の自己分析のために話を聞いてもらう」などです。
ポイント
つまり、「自分のこと」と「子ども」をわけて公的サービスをつかいましょう。
相談するためには「区別」してると便利です
親によって「相談する場所」と「目的」を自分の中で区別しておきましょうと書きました。
そのうえで、以下のこともわけておきましょう。
親が思っている支援には2種類あります。
- 「辛さをどうにかすること」
(子ども、親) - 「問題解決をすること」
(子ども、親)
つまり4パターンの相談パターンがあるということです。
感情の悩み | 行動の悩み | 環境の悩み | |
子どもの問題 | 「自分はなんでできないんだろう」
「友達にバカにされて辛い」ほか 「僕はダメ人間なんだ」ほか |
問題行動 | 周りに迷惑がかかる
対人トラブルが起きてる |
親の問題
|
「なんで普通に暮らすことさえ許されないの?」
「私ばっかり損してる」 「定型が羨ましい」 「今の生活がつらい」 ほか |
「手をあげてしまう」
「怒鳴ってしまう」 など |
相談する人がいない
学校とうまく連携できない 周囲と摩擦が起きる ほか |
この表で「相談しようとしてる問題はどれか?」当てはめてみましょう。
この中で「親自身の問題」を相談するときは、「どんなことが辛いのか」「どうなっていたら辛くないのか?」を把握しておきましょう。
もし、それが「自閉症の特性としてしかたのないこと」だとしたら、子ども自身を変えるのは無理なので、自閉症の特性に配慮した支援をして、軽減できるか検討してみましょう。
それらは、専門家が色々と教えてくれるはずです。
注意ポイント
合理的な配慮は、「自閉症なんだから、配慮してよ!!」というものではなくて、合理的に必要な支援ですので注意しましょう。
質問コーナー
これがなんで「負のスパイラルから抜け出すことになるの?」
どんなにいい提案をしても子どもが暮らしてるのは、家だからです。
親がいちばん身近で一番長く暮らしているので、支援に来た数時間で変えるのはムリだからです。
あくまでも支援は「自分たち自閉症の親子がおだやかに暮らしていけるために、必要な知識や方法を伝授してもらう」ためにあります。
やるのは自分です。
Twitterやブログを読んでると、我が子にも関わらず「政治が悪い!!福祉が悪い!!社会が悪い!!」と言っている人が多いと感じてこの記事を作成しました。
世の中というのは、「どんな人も平等に損するように調整する」ものなんです。
ある属性だけを「優遇する(すごく利がある)」ことは、大多数の人の損につながることもあるんです。
政治というのは、この利害関係の調整です。
こっちが喜ぶ政策をすれば、あっちが損する。
あっちが得する政策をすれば、こっちが損する。
つまり、全員が「なるべく等しく利益を得て、最小の損をする」ように調整されるのが世の中です。
もし、自分で客観視できない場合は、周りの人(学校・専門機関・医療機関・心理士・カウンセラーなど)に聞いてみるといいです。
まとめ
つかれたのであとでかきます。