こんにちは、高機能自閉症の
息子を育てているぴょんたろうです。
今日は、筆者がはじめて買った本のレビューです。
本は「アスペルガー症候群の子育て200のヒント」という本です。
筆者の息子は高機能自閉症です💦
そして、ちょっとADHDの要素もあると、発達検査ではわかっています。
現在、小学6年生の息子の診断がついたのは、息子が4歳8か月のときです。
2013年の8月だったと思います。
幼稚園は2年保育(2013年4月入園)ではいったのですが、当時の4月ではまだ診断がついていませんでした。
自閉症スペクトラムの診断が下りると、幼稚園から加配の先生がつくのですが、3人の診断が下りてやっと1人の先生を雇えるような状況だそうで😂💦
幼稚園側は1人だけの診断では、加配の先生はつけられないんですよ~と。
だから、「自閉症の疑いがありそうな子」に園から声をかけて「積極的に診断書をこちらに出してほしい」ということでした。😲(驚きです)
筆者は、「自閉スペクトラム症の疑いがあり」ということを、入園時に園側に伝えてありましたからいいものの、ちょっと失敬な話ですよね。(苦笑)
昔話を思い出してしまいました。
それはさておき。
自閉症と診断されると私を含めてたいていの親は自閉症というものの情報を求めると思います。
そのとき、はじめて筆者が買った本が「アスペルガー症候群の子育て200のヒント」という本でした。
アスペルガー症候群の子育て200のヒントは「自閉症の親が書いた本」
膨大な本・・・「いったいどれを読めば・・・?」
自閉症関連の本は、2013年当時、すでにたくさん出版されていました。
近くに本屋さんがなく、運転免許もない筆者。
私の中で、本はネット購入が主流でした。
しかし、どの本を選んだらいいのかわかりません・・・・。
それくらい発達障害の本はたくさんありすぎたのです。
筆者はそういうとき、直感で表紙のイメージだけで本を選んでいます。
筆者の目にとびこんできたのは、ある親子の写真でした。
著者ブレンダ・ボイドさんと息子ケネス・ホールくんの笑顔
著者:ブレンダ・ボイド著、落合みどり訳
出版社:東京書籍
発売日:2006年1月17日 第1刷発行
定価:2000円(税別) (当時)
(Amazonでみたら現在は新しくリニューアルされていました👇)
直感で親子であろう笑顔がのった本を私は選んだ。
自閉症について、その道の権威や学術的な自閉症とはどういうものか?書いた本を選ぶ前に。
私の直感は「私の前を歩く人」を選んだのです。
なぜでしょうか?
「自閉症の親としてどうしたらいいのかわからない」
「自閉症の親のイメージがつかない」
「自分は自閉症の親として生きていくことになった、でも・・・」
でも・・・。
でも、「自閉症の親ってなんだろう?」
自閉症の親ってどういうものか当時の私にはわかりませんでした。
自分の自閉症の親としてのアイデンティティもわからない。
自閉症の親というのは、具体的に言葉で定義できるものではないし
ましてや「あなたは今日から自閉症の親だよ」
と言われて
了解!今日から私は自閉症の親らしく生きるわ!!
・・・・なーんて。
ムリなのですね。
右も左もわからないとき、あなたが見るのは必ず「同じ立場の周りの人」のはずです。
私も、たぶん無意識にそうだったんだと思います。
偉いお医者さんの書いた本を読むのではない。
マニュアル化された「自閉症の学術的な自閉症のこどもたち」を知ることでもない。
ただ、自分とおなじ「自閉症の親の自閉症の親子の生き方」を知りたかったのかもしれません。
そして、不思議なのはそれを私は当時、わかっているわけではなかったということ。
私の直感は、私の自覚できないところで、いつも心の深い部分での根本的な課題を解決しようとしてくれるんです。
最適解を、選んでくれるんです。
だから、本を選ぶとき私は「題名を読まずに絵からの印象で決める」んですね。
スクロールは早ければ早いほどいいのです。
目がとまった本をかごにいれるだけなのです。
そして、私の直感は「一冊の親子の笑顔」を選んだ。
本を読んだときに一番はじめに衝撃だったこと
ブレンダ・ボイドさんがケネスくんのASの特性を理解してたくさんのことをやってることに驚いた
本の訳者まえがきにもあるように、ブレンダ・ボイドさんは、医師でもなければ心理学者や教育者でもなんでもないし教師でもありません。
あるのは、自閉症の親という肩書だけです。
ブレンダさんは息子であるケネスくんのASの特性のことを、一生懸命に理解しようとして最善をつくしていました。
本をよめばそれがとてもよく伝わってきます。
ご自分でケネスくんの特性から考え出した日常生活で応用できる200もあるヒントを
いつでも引き出せるようにしている。
そして、それをいま読んでいる私・・・・。
そうか、自閉症の親ってこういうものなんだ。
(しかし、私にはできそうもない。)
(いや私にもできるのかな?)
「なんで自閉症の親ってだけでこんな面倒なことしなくちゃいけないの?!」
とは、感じませんでした。
ただただ、驚きだけが残ったのです。
この自閉症の親は
息子くんのために
ものすごい時間と手間をかけているんだ・・・・
とにかく、普通のようにそれをしているブレンダさんをみて
衝撃でした。
自閉症の子どもが必要な訓練を受けれないことは問題じゃない
自閉症として生まれた自分では愛されない・理解してもらえないという感覚を子どもが持ったまま大人になるのが問題
自閉症の子どもを育てるために必要なのはなんでしょうか?
療育や訓練をできずに発達が促されずに放置されてしまった子供でしょうか。
ブレンダさんは、直接的な言葉ではなく「自閉症の息子を受けいれ・愛し、理解すること」のお手本を
体現しているということを間接的に本と言う形で私に教えてくれたのです。
本を読めば誰もが、ブレンダさんの息子さんへの愛を感じずにはいられないと思います。
それくらい、この本の内容は、ある一人の自閉症の親が親として生きるためにしていることが、どれだけのことか容易にわかるような内容になっています。
療育の親の心がまえなんかものっているよ。
固く、マニュアルになりがちな内容の本が多い中。
ブレンダさんの「親への配慮」は、やはりどこまでいっても、同じ自閉症の親ならではの視点なのです。
療育の効果ではなく、療育をする過程で生まれる「寄り添ってくれる感」
まえがきにもあるのですが、ケネスくんにはABAの効果そのものよりも、ABAを子どもと一緒に取り組むことで、親子間にチームとしての仲間意識のようなものが生まれた。
それが、結果的にケネスくんの素直さにつながったのだろうと書かれています。
訓練や療育をやって効果を出すことではなく
療育をやることそのもので親子関係にいい影響があるのだと。
それはきっと、母親側が、自閉症の息子を理解しようと歩み寄っているところに信頼関係のようなものが生まれるのだと筆者は思うのです。
ですから、自閉症の療育がうまくいかなくて、結果がでなくても
子どもを理解して、支援して・・・
そういう親の歩み寄ろうとする姿勢は、必ず子どもに伝わります。
それが、「自分にはわかってくれるお母さんがいるんだ」という安心感や自尊心にいい影響をもたらすと思います。
だから、療育の結果がうまく出なくてもかまわないので、子どもを理解しようとし続けるのを私はたぶんやめないと思います。
といいますか、たぶん、やめれないのです。
やめたとき、それは、たぶん、私は子どもを「理解したくもない」と思っているんだと。
それは、すでに「受け入れない」(拒絶)といっているのと同じなのです。
人は・・・・
人間は。
拒絶がいちばん辛いのではないかな。
それは、自閉症だから傷つかないとか、そんなことはなくって。
やっぱり親から、拒絶されたら、辛いんじゃないかな、
あなたは、拒絶し続けられる人生ってどうでしょうか。
耐えられますか?
私には耐えられそうもないかもしれません。(苦笑)
もし、自閉症のお子さんの声を心(気持ち)で受け止めてあげられないのであれば、頭(理屈)から受け止めはじめてみてはいかがでしょうか・・・。
理屈がわかれば、相手を理解することも可能です。
(心ではなくて、理屈優位ですが。)
心が安定してくれば、あなたにも心で自閉症のわが子を受け止められるようになる日が必ずやってきます。
私は、自閉症のすべての親子がそう在るよう、信じ続けています。
それだけはやめません。
時に、くじけそうになることもあるのですが(笑)
私も人間ですので。
でも、やめたくないし、そう在り続けたいのです。
初めて買った本「アスペルガー症候群の子育て200のヒント」で衝撃だったこと
(夜明け前の画像です)
自閉症の育児は大変です。
ものごとに大変さの優劣はないのですが、ずっと夜が続くような苦しいときもあるかもしれません。
私は夜明け前の画像が好きです。
サンサンと降り注ぐ太陽のあかるい昼間も好きだけど、
やっぱり夜明け前が好きです。
予感と期待が入り混じって、強まっていくからです。
いままさに変わろうとしているという、あの感覚が好きなのです。
ブレンダさんの本には「アスペルガー星」というのが出てきます。
宇宙のどこかに、ASの方が普通で、ASの人たちが心底から自分たちの居場所とし感じて落ち着ける星があると想像してみてください。
(省略)
地球よりもずっと親切で安全で真っ正直な人たちの星だと思うと楽しくなってしまいます。
ブレンダさんは、そのアスペルガー星のレポートまでのせてくれているんです!!(すごい!)
人間の悪意や欺瞞や残酷さなんてないし、組織での争いもないため、戦争も存在しないのだそうです。
そういう星なのだそう。
あなたも、アスペルガー星を想像してみてはいかがでしょうか。
もしかしたら、私もあなたもそこから来たのかもしれませんが。(苦笑)
今度、夜空を見る機会があったら、息子に「ママはあの星から来たんだよね」といってみようかな。
なんて。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
皆さまの参考になれば嬉しいです。
(^^♪