こんにちは。
高機能自閉症スペクトラムの子供を育てている
ぴょんたろうです。
昔と違って世間に「発達障害」の言葉が広く認知されようになりました。
支援について、関心の高い親御さんも増えてきました。
ですが、世の中に広く認知されると出てくるのが「誤かい」です。
今回の記事では筆者自身の経験による「支援の誤った考え方」を公開していきます。
自閉症の育児や支援がうまくいかない人の特徴は以下です。👇
✔「しなくてもいいよ」というスタンス
✔構造化・スケジュール
絵カードで指示を聞くと思っている
✔親や先生(支援者)の視点で
困っていることを課題設定にあげてしまう
✔子どもを見ずに自閉症という
マニュアルで支援や育児しようとする
掘り下げていきます。
自閉症の支援がうまくいかない人の【5つの特徴】
①自閉症だから「うちの子はできない子ども」と考えている
発達障害や自閉症を「できないことが多い子ども」と考えていると、育児や支援はうまくいきません。
なぜならば、できないところからは何も生まれないからです。
親や支援者ができない部分ばかり注目していても、子供のできるところは増えるようになりません。
自閉症の子どもの「できない部分」に注目することよりも「できる部分」に視点を移動させる必要があります。
②障害があるから「やらなくてもいいよ」「しなくてもいいよ」というスタンス
これは学校の担任の先生がいってるのを聞きました。
「〇〇くんは、無理して(参加)しなくていいよ。」
自閉症の本人は「やる気があってがんばりたい」と思っているかもしれないのに、「そんなに難しいことはしなくてもいいんだよ」と言うのです。
担任が良かれと思っていっている言葉でも、本人や親が「自分たちも参加したい」と意欲的かもしれないのです。
すると、担任の先生の「自閉症だから無理しなくていいよ」という配慮に、自閉症の子どもや親は人知れず傷ついてしまいます。
誰だって「自分のことをできない」だなんて、思いたくはありません。
本当は一人でやってみたいし、「自分にもできる」って信じたいのです。
でも、発達障害だからといって過保護にされて腫れものに障るように
担任の先生や親が、なんにもやらせようとしてくれないのは「平等に参加できる権利」がなくなるのと同じです。
はじめから「この子には無理だからしなくてもいいよ」というのではなく、
どうしたらその子が参加できるのか?
・・・というスタンスで自閉症の子どもにも接していくのが大切です。
そうすれば、子どもも「自分もやればできるんだ!」「自分にもできるかもしれない」という挑戦心や自尊心を傷つけずにバックアップすることができるでしょう。
③構造化(スケジュール・絵カードなど)すれば言うことをきくという考え
(自閉症の子どもにも自分で考えて決める意志があります。👆)
自閉症では、認知の処理の違いにのため身の回りの環境を理解することが難しいです。
そのため、自閉症の人に構造化で身の回りのことを伝えることで自閉症の人に効果的だと知ると、親や支援者はそれを便利に思ってしまうかもしれません。
しかし、それは誤りです。
視覚支援は自閉症の子どもにとって便利であるべきです。
支援者にとって子どもを動かすために便利なものではないのです。
自閉症の人の視覚的な指示の強さというのは定型の私たちの想像以上に大きいものです。
いうことを聞いたり従わせるために絵カードを乱用するのは、考え方をあらためる必要があります。
構造化によって起きるのは下の2つです。
✔自閉症の方の(インプット)受容が促されること
つまり「身の回りのことが理解できる」
ということですね。
構造化によって「理解した」からこそ
嫌なことも伝わるんだ。
④親自身の視点で困っていることをとらえてしまう
自閉症の育児がうまくいかない人の考え方のいちばんは、たぶんこれだと思います。
なぜならば、筆者がそうだからです。
・独り言ばっかりいってコミュニケーションがとれない
・親のことを求めるような行動が出ない
・お友達が少ない
・偏食指導をさせる
・ゲームでイライラしている
上は、親が困りがちなことの例です。
先日、ゲームで息子がイライラしていました。
このとき、もし自分のイライラに視点がむいてしまうと、「ゲームでイライラして家具を倒して泣き叫んで暴れることが困った行動にしか思えない」のです。
その状態だと相手を分析したりすることができません。
友達が少ないとそれって問題?
ママ大好き!!って言わないと問題なの?
食べれるものが少ないから偏食指導?
(味覚過敏あるかもしれないのに!)
辛口ですが、私はうえは親のエゴだと思います。
誰がそれを求めていて困っているものでしょうか?
視点が大事です
療育の先生が、「支援者自身の視点」(つまり主観)にならないようにと常に教えてくれました。
家でウロウロすることで本人は気持ちを落ちつけているのかもしれません。
独り言は、自分の思考を整理するために自然と出てしまっているのかもしれません。
家でウロウロして独り言をいっているのが問題ではなくて
「自閉症っぽくていや!!という親の視点」が問題かも
しれないってこと。
(外はのぞきます)
つまり、「その問題は子供が本当に困っていること・解決すべき問題であるのだろうか?」という視点を常に持ちましょう」ということをK先生は教えてくれました。
⑤自閉症の子どもとしてマニュアル対応しようとする
自閉症だから〇〇をすればいいというようなマニュアル的な誰でもわかるような支援をしていても、うまくいかないことが多いです。
なぜならば、子供によって特性の出方はさまざまだからです。
自閉症は視覚優位なんだよね。
自閉症だから人目を気にしないんだよね。
自閉症だから一人が好きなんだよね。
「自閉症は〇〇」という型に、その子どもをあてはめているからです。
このような支援のスタイルは個別化や個人の尊重をさまたげ、一斉マニュアル化の自閉症支援につながります。
支援方法に子どもをあてはめないように、支援の前には最低限のアセスメントは必須です。
自閉症の子どももわかってくれる人に心を開く
自閉症の〇〇ちゃん(くん)ではなく「私の〇〇ちゃんは自閉症」という見方
自閉症の方は、周囲の人や社会のサポートが必要です。
ですが、それと同時にわかってくれない人には心を閉ざしてしまうこともあり得ます。
「自閉症のことを自分でもわからない、周りもわかってもらえないこと」が続くと、将来、二次障害になってしまうことも十分あります。
自閉症の方への中途半端な優しさは無理解からくることが多いです。
「あなたにはできないからやらなくていいよ」も優しいようでいて、無理解によって傷つけてしまう可能性もあるのです。
「自分のことをわかってくれる人がいるならば安心して頑張ってみよう」と思うのは、自閉症でがあっても同じです。
お子さんのことをわかってあげられるように、自分が勉強するか、子供自身がわかってもらえると思える人を探してあげてほしいと思います。
子ども自身がそう思える人が社会にいるのが大事だよ。
まとめ
自閉症の子育てはとても大変なことが多いです。
しかし、子供はほんとうに親を成長させてくれると思います。