自閉症の子どもは変更・変化によって自分の思っていたことと違っているときに、思考を柔軟に対応させることが困難です。
そのために、当初と違う予定などを提示されたときにパニックが起こることがあります。
本来であれば、予防するために周りが理解して対応するのが基本です。
パニックを防止するための環境調整・支援・サポートや本人の認知変容は「個別対応」しなければならないので、正解がないのでここでは書くことができません。
しかし、起きてしまったときに「してはいけない対応」というのはどんな子も共通してあります。
今回はそれを勉強しつつ公開します。
【大前提】変更は子どもにとってラッキーな変更でも不安になりパニックの引き金になります
誤差も含めて予告しましょう
(写真:放課後デイさんからいただいたものをお借りしました)
人は、嫌なほうへの変更だったら誰だっていやだけれど、ラッキーな変更だとしても自閉症の子供には不安になります。
- 時間の変更
- 授業内容の変更
- いつも使っているモノ・場所の変更
- 今日だけ例外で〇〇します
- 家具の配置が変わる
- 順番の変更(家族がお風呂に入る順番、バスに乗る順番など)
- 席の変更
- 行動と場所がセットになっているときの変更
世の中には、緊急なことも含めて様々な変更があります。
先日、自閉症のお子さんを持つママ友さんと話したんですが、学校の担任が「次の日の科目の変更」がわかっていながら予告をしてなくてパニックになったと話していました。
その担任は特別支援を何年もやっていながら、そんな基本すら守れてなくて、挙句の果てに「パニックを起こした」とママ友に電話して子どものせいにしていました。
私は
と思いましたね。
しかも、その先生は「私のやり方で他のお子さんはできてる」といったそうで。
自閉症の子どもへの理解のなさに本当に腹が立ちます。
自閉症の子どもだからといって全員が同じ出来事に同じ反応を示すのではなく、変更にゆるやかに対応できる子もいれば、2~3分のずれでもパニックになって混乱してしまう子どもいます。
この先生が問題なのは、「自分の教育方法」に自閉症の子どもを当てはめようとしてるということです。
つまり、自閉症の子ども1人1人に向き合うことができていない先生なのです。
まあ、それはさておき。
自閉症のパニックの対応は落ち着くまで見守ること
止めようとしたり言葉で叱ったらさらに悪化します
自閉症の子どもがパニックを起こしたときに、私たちができるのは安全確保くらいです。
自閉症の子どもがパニックを起こしているとき、近くに投げると危険なものがあった場合は速やかに移動させてください。
先日のことでした。
朝、かんしゃくを起こされたときに息子がリビングで歯磨きをしたときに使って放置されていた歯磨き粉を投げつけられて、中身が弾けました。
(私の背中で。)
私の背中で弾けた歯磨き粉は、そのまま近くの家具に当たり、これまた弾けました。
(水風船ですかね。)
つまり、私の背中と家具は「歯磨き粉にまみれた」ということです。
しかし、これが彫刻刀だったらどうでしょう?
危ないですよね。
とにかくパニックを起こしている子どもの周りから危ないものを排除です。
優先順位は以下のようにしてください。
- 投げたら危ないものを確認して排除(他の子どもがいる場合)
- パニックで自傷していたらクッションを挟んでダメージを減らす
- そっと別室に誘導(家だったら放っておいてもいいです)
家の中でパニックや癇癪を起こした場合でも、必ず安全確保を先にしてください。
私は、子どもの日の兜ケースを割られてガラスが散乱したことがあります。
そのほか、花瓶や観葉植物、金魚鉢などあまり飾ったりしないようにすることをおすすめします。
観葉植物はよく倒されるのですが、土まみれになるので片付けがとても大変です。
カームダウンエリアがあったらそこに行くように誘導ですね
・パニックを押さえつけたり、制止しようとしない
・大声で叱らない
・共感の声かけもいらない(どうせ聞こえません)
とにかく、混乱が収まるまで見守りましょう。
親がいたら八つ当たりで殴ってくる場合は、親が家から出たりトイレに引きこもって遠ざかってください。
まとめ
- パニック時には無理に押さえつけたり止めない
- 近くにある危険なものを遠ざける
- 安全確保が大事
- パニックを起こしてもいい場所があったらそこでクールダウン
以上になります。
今回も読んでいただきありがとうございます。