こんにちは、ぴょんです。
自閉症の勉強会に参加しました。
とてもいい勉強会だったのでシェアしようと思います。
私の復習も兼ねています。
できるだけ短時間に3回、アウトプットすると定着率、80~100%になるからです。
インプットは記憶力ではないので。
あとは私の願いですね。
私は「自分が間に合わなかったり、もっと早く知っておけばよかったこと」などを、今、まだ間に合いまくる人たちに伝えることを情報発信のメリットに掲げています。
結論からいうと、自閉症の子に、同じルーティンが落ち着くから、ずっと固定していると実はヤバイ!!らしいのです。
こんな方におすすめ
- 就学前の自閉症のお子さんをお持ちの方
- 人が変わったり場所が変わるとできなくなるのはなぜ?知りたい方
- こだわりを弱めたい方
この記事を読めば、「自閉症のこだわりの弱め方」と柔軟性の支援の方法がなんとなくわかるようになります。
それではいってみましょう!
家ではできるのに・・・の正体は「般化」!?
あなたは、般化という言葉をきいたことがありますか?
般化とは、学んだスキルや方略を異なる環境で使うことのできる能力
1つのスキルを選び、異なるやり方で応用するプロセス
(勉強会の資料より引用)
- 同じことを違う場所や環境できる
- 同じことを違うやり方でできる
- 同じことを違う人でもできる
つまり違ってもできる「変化してもできる」ことで、柔軟性につながるらしいのです。
自閉症の子は、この「般化」が苦手なのだそう。
すると、ちょっと変化があっただけでできたことがわからなくなったりしてしまうそう。
【たまに変化をいれないと後々に大変!!】ルーティンばかりだとこだわりが強まってしまう!
自閉症の子はルーティンが得意で安心するし、変化が苦手ということはよく言われてます。
しかし、世の中には変更もあるし、いつも同じことというのは極めて少ない状態ですよね。
だからこそ自閉症の子は適応するのが大変になってしまいます。
しかしいつもと同じことをし続けてあげるのは、いいこともある反面「それれしかできない」というこだわりを強化してしまう危険もはらんでいるのだそう。
まさか自閉症に良かれと思ってやっていた支援が、逆に社会に適応させずらくさせてしまうこともあるなんて。
これだけでも、勉強会に出てよかったと思えますね!!
(ありがとうございます!!)
柔軟性=変化への支援方法3つ紹介!
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載は禁止します。)
ルーティンで落ち着くことは大事だけど、柔軟性も必要、こだわりを強めすぎると柔軟性を教える機会を失うこともわかった。
とはいっても、どうやって柔軟性を教えていったらよいのでしょうか?
柔軟性の支援は、「いつものスケジュールに変更をとりいれる」ということできるのだそう。
- 変化を見える化
- 知らない=わからなくて不安
👉知らない=わからないことを期待できる(=わくわくする)に変える - 中断のためのプラン
解説していきます。
①スケジュールの順番を変える
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載禁止します。)
柔軟性の支援1つ目の方略は、「スケジュールの変更」です。
これは、変更を必ず見える形にしましょう。
いちばんやりやすいので、時々固定化させすぎず、変えてあげるといいそうです。
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載は禁止します)
上の画像は変更の例2ですね。
「あつまり」が「そとあそび」に変っています。
ここで大事なのは「必ず変更後のほうが子どもにとって嬉しい・よいもの」になるようにすることです。
注意ポイント
変更(変化)を、より辛いものにするのはよくないのだそう。
(例)×おやつタイム👉(変更)勉強
これは子どもにとって何がよいことなのか?変わると思うので、把握して調整してください。
曜日ごとに決めてあるスケジュールを入れ替えたりするのもわかりやすくていいそうです。
変化=いやなことと思ってしまわないように「変化・変更」を子どもの楽しみの中で、いいイメージを形成していくといいようです。
②わからない不安を「嬉しい発見(驚き)=ワクワク感(期待)」に変えていく
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載を禁止します)
自閉症の子にとって、知らないということは「とても大きい不安」となります。
わからないこと(知らない)ということは、見通しがないということでもあるからですね。
「何が起きるのかわからない」ことに、人は「不安感」を持ちます。
しかし「何が起きるのかわからない」ことだらけなのが、世の中であって未来なのですね。
でもここで考えてみてください。
ガチャガチャや宝くじは「何が出るかわからない」性質ですが、期待感でワクワクしますよね?
ポイント
「知らないこと・わからないこと」は不安ではあるけれど期待感に変えることもできる
そのためには「わからないこと」だけれど「いいことが起きそうだぞ」と見える形で示して、実際に「子どもにとってよいこと」で驚き(サプライズ)が生まれる経験をすればいいわけです。
人は好奇心(=本能に近い)がありますから、本来「不安感」(これも本能に近い)の関連には「なんだろう?(ワクワク)」というものも発動させることができるだろうと推測します。
ポイント
サプライズ=不安とならないようにする
視覚支援のアイコンですが、自閉症の子が大きくなると「?」なども使うようです。
しかし、?だと直接的に「わからない」になって不安が増しやすいので、わからないことに対する柔軟性がついてからがよいよう。
これをすることで、「わからないことを期待して待てる柔軟性」を持つことも可能になるんだそうです。
中断しても「あとでできる」=待つ(見通し)
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載を禁止します。)
中断をすることでも、柔軟性を身に着けることができます。
待つというのは、「いつできるか?」わかっているからこそ、待つことができます。
ポイント
「あとでね」と言っても、いつ?となるので具体的に提示しましょう。
そして、大事なのは全体的にいえることなのですが「視覚支援」の信頼性を高めることです。
視覚支援の信頼感を高めていると、自閉症の子でも「自分に役立つ」とわかっていますので、自発的に「自分に必要な情報や指示」を探せるようになるのだそうです。
般化の支援方法
次は般化の方法をまとめていきます。
前述したように、般化とは「学んだスキルや方略を異なる環境で使うことのできる能力」でした。
これは小さいうちからはじめておくといいのだそうです。
なぜならば、世の中は小さいスキルがさらに般化してできるようになっていることが多いからみたいですね。
- 人が変わってもできる
- 場所が変わってもできる
- 環境が変わってもできる
むしろ、これがないと困ってしまうような気すらしますね。
【実例①】色マッチング
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します)
同じスキルを使ってできることがざっくりとした般化です。
左の画像と右の画像は、パッとみたら「全く違く」見えるのですが(積み木と車なので)色をわけるスキルなので、同じスキルをすればいいだけです。
これが般化になるのだそう。
- 赤・青・黄色をわけて入れる=(スキルは同じ) で(積み木=変える)
- 赤・青・黄色をわけて入れる(=スキル同じ) (車=変える)
そのためには「子どものスキル」を把握しておく必要がありますね。
実例②りんご入れる(写真⇔具体物マッチング)
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載を禁止します)
次の例は「アンパンマンの口に赤いりんごを入れる」という遊び?練習です。
これは後ろのホワイトボードに「赤いりんごの写真」が貼ってありますね。
それと同じもの(具体物=おもちゃのりんご)を左のかごから探して、アンパンマンの口に入れるというスキルです。
- 赤いりんご(=同じ)で写真(変える)がわかる
- 赤いりんご(=同じ)で具体物(変える)がわかる
- りんごをアンパンマンに入れる。
このようになっています。
実例③アンパンマンのりんご食べさすスキル➤買い物に般化
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。無断転載は禁止します。)
これは買い物で指示されたものを買うというスキルの練習です。
かごに入れるという場面だけで、見てみます。
先ほどの「アンパンマンの口にりんごを入れる」というスキルが、かごに「りんご」を入れるに般化したもよう。
- 写真のりんごとスーパーのりんごマッチング
- りんごをかごに入れる(般化)
りんごがわかって、選んでとって、かご(=先程のアンパンマンの口)に入れる。
同じスキルですよね。
先程はただの遊びにしか見えなかったのに、それができるだけで買い物ができるようになりました。
般化とは、「今できること」を違うところで応用できるようにしたりすることですから(たぶん)構想次第では、お子さんが社会で必要なスキルの獲得にかなり差がでてきそうです。
実例④お金マッチング
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。)
写真のお金と本物(具体物)のお金のマッチングです。
- イラストのお金と本物のお金
- 財布からお金を出してマッチング(般化)
これを応用すると、おかいもので「お金を出す」ということができるようになりますね。
(画像は社会福祉法人はーとふるさまに帰属します。)
注意ポイント
社会において実践するときは、必ず家や療育ができる学習する場所で「事前練習」の場で教えてからしましょう。
そのほかに、お買い物をするための「課題分析」をしておくといいですね。
待つスキルや、列に並ぶスキルなどなど、たくさんあります。
課題分析とは、ABAの用語でして、一連の動作をするときに細かくわけていくことを指します。
そもそもマッチングってなに?
一応、マッチングってなに?という方のために、ざっくりとマッチングについて書いておきますね。
自閉症の場合、「イラスト」と「写真のりんご」「本物のりんご」が同じものに認識できないということがあります。
これも般化しているということなのですが、自閉症は般化が弱いのですね。
これは概念理解の弱さとも通じてきます。
りんごというのは「丸い」(本来は丸じゃないけど)「赤い」などの要素を言語で抽出することで、定型発達は「丸くて赤い(似てる=りんご=概念)」という概念を形成します。
しかし、自閉症は視覚優位のために、イラストのりんごも写真のりんごも別々のものに見えるのです。
小学校で図工の時間に、同じテーマで絵を描いたことがありませんか?
同じヘチマの絵を描いたとしても、皆さんの絵ってそれぞれ違いますよね?
そんな感じで、イラストのりんごと、実物のりんごが「同じりんご」であると認識(=りんごの概念が形成されにくい)していなかったりするのですね。
ですから、写真と実物でマッチングすることで「同じ」であると般化させていったりする練習をする必要があるんですね。
さらに、その写真の「りんご」が、言葉の「りんご」と同じ意味を持つものとして認知できるようになれば、言葉で「りんご」が伝わるようにもなっていくのです。
フォークをいつも使っている場合、「可愛いうさぎの柄のピンクのスプーン」だったりすると、違う種類のスプーンは「スプーン」と認識できなかったりします。
そうしますと、「スプーン」という概念の獲得ができないと家では「スプーンで食べようね」ということができても、幼稚園でできなかったりします。
そのため、スプーンの共通点を認識させながら、概念化させていく周りの言葉かけやサポートが必要になります。
おまけ。
(画像はお借りしました)
今回ははーとふるさんのS先生の勉強会に参加しました。
息子も放デイはこちらの事業所さん
(今は中学校なので通ってませんが)
はーとふるは、千葉県野田市にある放デイや福祉サービスを運営している法人です。
こちらの本に事例として載っています。
自閉症の構造化にご興味のあるかたは、ぜひご覧になってください。
まとめ
本当に勉強や実践をしないで、14年の月日が経ってしまいました(笑)
笑いごとではなくて、「もっとやってあげればよかったな」と心から思っています。
後悔先に立たず。
もちろん、中学の息子にも未来は開けていますが、やはり鉄は熱いうちに打て。
小学校高学年から療育やっても、かなり遅いので厳しいと思います。
なるべく早く生活の基盤というか、習慣やスキルを覚えていかないと、小学校中学年から手に負えなくなる確率が高いと思います。。
うちの息子も3年生までは、余裕だったのですが、高学年くらいからはやっぱりきついです。
いまはわりと落ち着いていますね。