発達障害といえば、ざっくりわけると「自閉症スペクトラム」「ADHD」「学習障害」などになります。
ADHD単発の場合は、自閉症と違う点があります。
社会性の障害や自己認知もADHDでは高いため、あとから自分の衝動的な行動に気づいてしまったりもします。
自分ができていないことや人に嫌われるようなことなどを「わかっていてもうまく行動できない自分に自己嫌悪になりやすい」ということです。
もちろん自閉症でも、年齢を重ねて認識力があがっていくと「自分と他人の区別」や「自分にはできないこと・みんなができること」などの違いもわかってます。
ですが、社会性の質的障害がないADHDは友人関係がうまく築けない自分を自閉症よりも早く自覚することがあります。
さらに、注意力の問題は日常生活のあらゆる面で必要なため、支障が出やすいです。
(人の話を聞く、片付け・家事、仕事の計画・立案・実行など)
そこで今回の記事ではADHDの自己嫌悪を吹き飛ばすべく長所を公開していきます。
ADHDの長所4つを解説します
ADHDの長所①創造性が高い
ADHDであるあなたの最大の武器は創造性です。
創造性とは無から有を作り出す能力です。
想像力は「今まで知ったこと経験したことをベースに作られている」のに対して、創造性は何もとらわれない新しいモノ・考え方・概念をベースにしています。
ADHDの脳の中には情報があふれていて、色々な情報が常にアンテナを張っています。
それをすべて同時に見ることができるので、話がとびやすかったり整理するのは苦手ですが、そのぶんAとXをあわせて新しい発見をすることができます。
定型発達がA→Bと順番に理解していくのに対して、ADHDでは直観力が優れているためにAからいきなりXの発想にたどり着くこともあります。
これは起業家やイノベーションに向いている能力で誇るべきものです。
これからの時代は人と違ったことができるかが大事です。
多様性が求められるような時代の流れにADHDはぴったりなのです。
ADHDの人は時代を変えて何かを創造する(生み出す)資質にあふれている
ADHDの長所②自発力がある
ADHDの方には、自分から思いついたら積極的に行動する力があります。
自分から何かを始めるのが苦手な人と得意な人がいる中で、この自発性はあなたの武器になること間違いなしです。
ADHDの人は自分から行動を起こす力に優れている
ADHDの長所③直観的理解力が高い
感覚で生きるADHDの人は、直観が優れています。
直観とは、たんなる勘ではありません。
論理的な思考や意識的な観察を介さず無意識に意思決定や判断が行われること
(メンタリストDaiGo著「直観力」4Pより引用)
直観を使っているとき、人はいつもと違う脳の判断経路を使うそうです。
イスラエル大学の研究でも直観は2秒で90%近い確率で的中すると判明しています。
直観は今までの経験則から脳が「最適解」を瞬時に計算して割り出してくれるのです。
そして、無意識に行われるのです。
- その場の雰囲気を素早く察知できる
- 他人よりも早く何かを感じ取ることができる
- 問題に早く気づける
- 他人よりも早く物事の本質に迫れる
他人よりもいち早く「何が問題なのか素早く直観的にわかる」こと。
ADHDは直観力という特殊能力が高いチートキャラ
ADHDの長所④高い集中力(過集中)で能力が得意的に上昇
ADHDでは、ゾーンやフローと呼ばれる高い集中力モードに入れることがあります。
ADHDは、集中力がないと思われがです。
ですが、自分が好きなことに関してはものすごい集中できることがあります。
ゾーンに入るには「右脳の集中」と「左脳の集中」(脳の使い方が違う)をどちらもいいバランスで高めることが必須です。
集中力には2種類あります。
- 分散集中 (右脳優位)
(人ごみで流れや動きを感知する、自分の外側=空間に広がる注意力です。) - 一点集中 (左脳優位)
(獲物やターゲットに狙いを定めるときに使う集中力です。)
分散集中とは
分散集中は、人の呼吸・一挙手一投足に至るまで「外の空間」に注意力を飛ばす(筆者はこう呼んでいます。)タイプの集中力です。
HUNTER×HUNTERに出てくる「円」という能力のイメージです。
想像してみてください。
あなたは、サバンナにいます。
時間は夜。
暗闇から野生動物が襲ってくるかもしれません。
そういうとき、周り(外の空間)に集中して気配や動きを感じ取ろうとするはずです。
この時に使われる「外への集中」が分散集中とよばれる右脳が主とした集中です。
これが高ければ「素早く外界の動きに反応できる」のです。
一点集中とは
一点集中は、「一つに狙いを定めるときの集中」です。
例えば、ダーツや弓道をするときに使う集中のタイプがこれですね。
ダーツや弓道の矢を射るときは「的一点」しかみることができません。
バスケットボールのフリースローの時にも使うタイプの集中力です。
的を絞るイメージ。
このようなとき外界で大きな音がしても、集中が乱れてはならないのですが、乱れやすいです。
ならならば、この集中の型は「内側への集中(自分の内面への集中)」だからです。
外側の集中と内側の集中が均等に高まったときゾーンに入りやすい
分散集中と一点集中がうまくできると、ADHDの人はゾーンに入ることができます。
(他にも難易度やリラックス度などの要素がありますが割愛)
すると、パフォーマンスがとても上がります。
課題(集中するべきタスク)の難易度的にも発動条件があります。
自分が集中しなければ「ちょっと難しいかな。できるかもしれないし、できないかもしれない」という状態でなければゾーンにははいれません。
ADHDでは普段は「内側へ集中」が起きやすいです。
内側への集中とは自分にむかう集中なので、自分がしていることに没頭しやすいです。
興味のあることをしているときは、「分散集中(外の様子を察知する集中力)」が弱まるので、気付いたら夕方だった、お昼を食べ忘れていたということもよくあります。
ADHDの人は好きなことで人生成功する可能性が驚異的に高い
まとめるとADHDの
- 常識にとらわれないアイデア(創造性)をすぐに実行に移し(自発力)、なおかつ並外れた集中力(過集中)で好きなことにとことん没頭できる
- さらに他人が気づかないことにいち早く気づいたり問題点に気づいたりすることができる。(直観的理解が高い)
そのためには
ADHDのの能力が生かせない場所では、チートキャラではなくて無能キャラになってしまいます。
まとめ
ADHDの人はどうしても社会で怒らたり失敗することで自己肯定感が低くなりがちです。
ですが、他の大勢と違うということは、ほかの人ができないことをできる可能性があるということです
。
この記事を読んでいるADHDのあなたも、ADHDのお子さんを持つ親御さんも優れた資質を活かして充実した人生を歩んでくださることを願っています。
最後まで読んでくださりありがとうございます。