自閉症の認知の特徴を解説します【前編】

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自閉症の認知の特性
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こんにちは。

高機能自閉症の男の子の親のぴょん太郎です。

 

 

 

今回は大人・子供関係なくみられる発達障害の特徴について解説します。

自閉症の基本の特性は3つ組と呼ばれています。

 

 

①対人関係や社会性の質的障害
②言語・非言語コミュニケーションの質的な障害
③想像的思考、限局的(狭い)興味関心や常動的・固執的な行動
 
 
ですが、これだとどういうことなのかわかりにくいと思います。
 
なので、本記事ではこれをさらに掘り下げて解説していきたいと思います。
 
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【自閉症】認知の特性

【自閉症】全体よりも細部に注目する特性

 

自閉症では、全体に注目するよりも細部に注目しやすいという特性があります。

細部から全体へ認知することを「ボトムアップ処理」といいます。

 

・トップダウン認知処理(全体から細部へ)
顔(全体)=目+まゆげ+口+鼻(部分)
・ボトムアップ認知処理 (細部から全体へ←自閉症はこっち
目+まゆげ+口+鼻(部分)=顔(全体)

 

例えば、ドアを認識するとき「長方形の物体」+「取っ手」+「かぎあな」などの断片的な部分の認識をすべてそろって「これはドアだ」となります。

 

これが「ボトムアップ認知処理」です。

全体に注目しにくいというだけであって、全体を認識できないわけではありません。

 

ぴょん太郎
ぴょん太郎
 

この特性は実際にはどんな風に表れるの?

・全体の状況や流れを把握するのが苦手
・情報を総合的に判断するのが苦手
 
こんな感じになります。
 
 
ぴょん太郎
ぴょん太郎

私たちが生きていくうえでは、社会的にどんな状況なのか?

総合的に判断して人とのコミュニケ―ションをとるよね。

 
 
自閉症では、全体に注目できず、全体の流れが読みにくいのです。
そのため、その場にあわせた流れや全体像をくんでの行動をとるのがとても苦手になってしまうのです。

因果関係や関係性・関連付けの理解の苦手さ

 

因果関係の理解や人の関係性の理解も苦手です。

 

これはなぜかというと、全体よりも細部に注目する特性のほかに、メタ認知も弱いという特性があるからです。

 

 

メタ認知とは、簡単にいうと自分を客観的にみることです。

(メタ=高次の)

 

・メタ認知が弱い →客観的にみれない
・全体よりも細部に注目 → 流れや全体を把握するのが苦手
 
人間関係や社会的な関係を理解するためには「全体を把握する力が必要」です。
 
具体例を出します。
 
路線図を思い浮かべてください。
 
一つ一つの駅を知っていても、全体図の駅と駅や路線のつながりという全体図がなければ、駅や路線の関係性がまったくわからないと思います。
 
自閉症では、駅の一つ一つは見えているけれども路線図の線が見えないような感じになります。
 
 
ぴょん太郎
ぴょん太郎

ずっとつながりや関連性がわからないままなの?

そんなことはありません。

 
何度か教えていれば、関連づけや因果関係を覚えることができます。
 
ですが、そのためには見えないものを見えるようにして教える工夫が必要です。
 
注意するのは、自閉症の方は「関連づけ」することも自分の思い込みになってしまうことがよくあります。
 
例えば、「雨が降っている状況でよそ見していたらマンホールに落ちた」
二つのできごとがあったとします。
 
この場合の正しい因果関係は「よそみしていた→穴に落ちる」です。
 
ですが、自閉症の場合は「雨が降っていた状況で穴に落ちてしまった体験」をすると、雨が降ったら、また「穴に落っこちて怪我をするんじゃないか」と関連付けすることがあります。
 
雨が降っていたことと、怪我をしたことに因果関係はありません。
 
ですが、自閉症では因果関係や関連付けを誤ってしまうことがしばしばあります。
 
そうなると、「僕が穴に落っこちたのは雨のせいだ!!」と結びつけることもあります。
 
すると、状況によっては責任転嫁や被害者意識が強くみえてしまったりします。
それは、人間関係の構築に悪影響を及ぼしてしまう場合もあります。
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社会性・コミュニケーションの障害

社会性の支援とは【対処法】

アスペルガー症候群や、高機能自閉症の子供は知的障害がありません。

 

そのため特に当てはまってくると思うのが以下です。

 

教師からの評価も「言葉がわからないわけではない=知的に高い」のに人間としてだめだみたいな感じで思われる可能性があります。

 

👇よくある誤解

・勉強はできるけど無神経で変わっていて嫌な子
・勉強はできるけど人間としてなっていない
 
このように、自閉症の子どもはお友達から仲間外れにされたり関われないことで孤立しがちになることもあります。
 
すると子供も成長にともない「自分はうまく人と関われない」「変なんだ」と違いに気づくようになっていきます。
 
 
自閉症の子は人との関りを避けたいわけではなく、人とうまく関りたいという欲求がまったくないわけでもありません。
 
思春期になると、うまくコミュニケーションをとれない自分に失望したりうつ状態になることも示唆されています。
(Klin & Volk-mar, 2000)
 

・対策としては、「社会的シグナル」が読みとれないのが原因ですので、「社会的状況を読み取る手がかり」を支援していきます。

□SST(ソーシャルスキルトレーニング) (Gray,1994a)
□コミック会話 (Gray,1994b)
上記の支援が効果的です。

社会性・コミュニケーションの特性

・自閉症は恥の感情が育ちにくい
・暗黙の了解がわからない
・心の理論の障害
・相手の意図・迷惑がわからない

心の理論については別の記事をどうぞ。

→→→(作成中です。)

 

上記を掘り下げていきます。

恥の感情が育ちにくい

 

自閉症では、恥ずかしいという感情が発達するのがわりと遅いです。

 

知能や学力は比較的、定型発達の子供と同じかそれ以上の場合もあるのに対して、年齢不相応の行動をとったりもします。

 

これは「恥ずかしい」という感情が育ちにくいからです。
 
・好きな人に誰でもキスをしたり抱き着いてしまう
・シャツ(下着)が出ていたり、顔が汚れていても平気
 
恥ずかしいという気持ちがなければ周囲の目を気にすることもないので、社会性が低くなります。
 
周りからどう思われているか?という認知が発達してはじめて自分の行動を調節しようと思えるからです。
 
恥ずかしさが育たなければ「〇〇くん、下着がはみ出ているよ」と教えても「それがどうしたの」で終わりです。
 
この場合もSSTや視覚支援などで「社会的に恥ずかしい行動」などを目に見える形で教えていきます。
 
だめな例を出すだけですと、自閉症では「じゃあどうしたらいいの」となります。
「正しい例」と「間違った例」を出すようにします。
 
基本的には「〇」と「×」の提示で教えることが多いと思います。
 

暗黙知がわからない

 

自閉症は暗黙知を読み取ることがわかりません。

 

目に見えるものを推測したり想像するのが苦手だからです。

 

・リレーでクラスのみんなが悔しがっているのに一人だけ音楽にのって楽しく
踊っている
・先生には内緒という子供うちでの秘密がわからず告げ口してしまう
・勝手に友達の家に上がり込んで遊びはじめる
・まだ黒板を写している子がいるのにさっさと消してしまう
 
これらも、「言わないでもわかるでしょ?」と思うかもしれません。
 
ですが、具体的に言われなければ暗黙知がわからないのが自閉症なのです。
 
この場合も、その都度一つ一つ絵やストーリーを目で見えるようにして教えていくしかありません。
 

相手の意図・迷惑がわからない

 

自閉症では、相手の意図を読み取ることや、自分のしていることが迷惑になっていることもわからなかったりする確率も高いです。

 

なぜかというと「何をしてはいけないか」や「何をすると相手は嫌な気持ちになるのか」などは、経験による学習だからです。

 

 

赤ちゃんのころは私たちは「何をしてはいけないのか」などはわからないので、好き勝手なことをします。

ですがだんだんと人生を生きていく中で「これをなぜしてはいけないのか?」という理由や意図を直観的に学習していきます。

 

ただ単に「怒られるからこれはしてはいけない」という認識から「これをすると相手はどう思うか?

それは自分にとってどのような影響をもたらすのか?という意図」を潜在的に学習していくのです。

 

 

ですが、自閉症ではこの潜在的に経験から学習するということができないのです。
 
よく「自分がされて嫌なことは他人にしないようにしよう」と教えることがあります。
 
ですが、自閉症では「相手にとって嫌なことが何なのか?」わからないのです。
 
相手にとって何がいやなことなのか?わからない
 
ですから、この対処法としては、日ごろから理由や感情を丁寧に説明することで理解していく機会が増えるのです。
 
「お母さんはテレビのボリュームが19だと大きくて辛くなるの。(迷惑であることを怒らずに伝える)
「だから15に下げてほしい(具体的にどうしてほしいのか伝える)」
下げたら
「テレビの音が静かになってお母さん、嬉しいわ。下げてくれてありがとう」
 
適切な行動をしたら、理由と一緒に褒めるようにします
 
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まとめ

 
長くなりそうなので、前編と後編にわけます。
 
最後まで読んでいただきありがとうございました。
 
【参考書籍】
・フレームワークを活用した自閉所支援、水野敦之
・高機能自閉症アスペルガー症候群入門、 内山登紀夫・水野薫・吉田友子
・自閉症の脳を読み解く、テンプル・グランディン
 
 
 

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